Sep. vol.9
| ご挨拶 | 今月の一枚は、欅のお盆
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こんちは。舛本でございます。
今月は、欅のお盆。

手短に近況報告。
実はこの春。
たぶん、11回目のお引っ越しをしました。
多いのか少ないのかはわかりませんが、
その時々でわりかしすぐに引っ越ししてしまうタイプなんです。
12戸に住んでみてわかった事が二つあります。
最高な家はないということと、大きな家は寒いということ、、、。
浅くてごめんなさい。笑。

今回の家は、長く人が住んでいなかった、ぽっかりと間が空いてしまったような家。
古いのに未使用な家。
そんな、ちょっと寂しい新居には、施主の趣味で小さな茶室と床の間がついています。
生活様式の変化により床の間を新築時に設置する家は、1990年以降減少し続けているそうです。
最近だと温泉宿か古い家に行かないとなかなかみれないかもしれませんね。

入居当初は障子越しの光が、なんだかぼんやりとして暗いと感じてしまいすぐに電燈をつけていましたが、
暗く感じた和室も不思議なもので、数ヶ月もすると目が慣れてきて、
夏至を過ぎて、太陽の角度が日に日に変わる様、薄陰の違いが見えてくるようになりました。
昔の家は夏の暑さをしのぐためにひさしが長くとられ、直射が室内に入らないように設計されていたそうです。
其のため存外に暗いのです。

そんな新居の生活にも慣れてきた先月初旬に、都内の道具屋で木目の美しい素敵なお盆に出会いました。
島根県出雲市、森山ロクロ工作所の森山登さん製作の木製品は、どれも木目が美しく手にとると軽く手馴染みがとても良いです。
欅(けやき)の老木で主に椀や盆などを木地作りから拭き漆まで、すべてご本人が製作しているそうです。

うれしくていつもの様に(何かお迎えすると)家のいろいろな場所に置いてパチパチ撮影していると、あら、不思議。
茶室の床の間の床板とお盆の木目がぴったりと重なって見える。
調べてみると、床板の材質も同じ欅でした。

この数ヶ月、毎日の生活の一部になっていたのに、このお盆をむかえるまで床の間のしつらえに気づいていませんでした。
もしかしたら脳裏にあって引き寄せられていたのかもしれませんね。
もう少し丁寧に、普段の生活に向き合っていきたいと思いました。
今回はそんな自戒の念を込めて、谷崎先生に敬意を表し、障子越しの秋光で撮影してみました。

盆を床の間に配しカメラをかまえて、三日間。盆と光とにらめっこ。
( 嘘です。)



しつらえとたたずまい。
今回の記事を書くにあたって、床の間や和室の各部名称など調べてみると知らない言葉がいっぱいありました。
床板、床柱、鴨居、敷居、欄間、付け書院、このあたりはなんとなくわかりますよね??
瑞雲落掛、絞り丸太、床框、廻縁、置敷居、雑巾摺、目透天井、地袋、さる棒、雲板、ちん潜り、長押、
ここまでくるとなかなか専門的ですね。みなさんは何個くらいわかりますか?
私、ほぼわかりませんでした。笑。
それではまた、来月。





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